【緩速濾過・水の濾過方法とは】 吉田 省司 先生 健康耳寄り情報 Vol.46

浄水場の浄化方法の粗濾過・緩速濾過法と
凝集沈殿・急速濾過法や膜濾過法について
 
処理方法に、
礫(つぶて)・小石や砂を充填した層を
ゆっくり通過させることにより、
濁りや病原性微生物を除去する、
濾過速度が遅い方法を、
緩速濾過法と呼び、凝集薬品を必要としません。
 
自然の地下水をつくる機構を利用し、
200年以上の実績がある方法です。
沈殿・粗濾過との組み合わせで、
高濁度に対応できて、管理も容易です。
特殊な技術が不要なので、
専門家でなくても管理できます。
 
環境にも良く、コストエネルギーの仕様の小さい機構部分がほとんどなく、
壊れにくく自然の浄化法を利用するので、
おいしい水が得られます。
 
スワンミネラルサーバーも、緩速濾過方式です。 
 
一方、
凝集沈殿・急速ろ過法は、
凝集薬品を添加して濁りを固めて沈殿分離させ、
仕上げに砂の層で濾過する方法で、
濾過速度が速いので急速濾過と呼ばれています。
 
現在の水道浄水場は、急速濾過方式が多く設置されています。
極端に濁った水でも急速対応が可能ですが、
高度な管理技術が必要なので、
専門技術者が常駐する必要があります。
 
凝集沈殿のための薬品を常時注入する必要があり、
原水汚濁がひどいと、トリハロメタンなど発がん性物質が生成する可能性もあります。 
 
最後に、膜濾過法について
 
細かい膜の穴を利用して不純物を除去する方法。
維持管理に高度な技術が必要がありません。
膜のメンテナンスはメーカーに依存し、
定期的な交換が必要です。
 
家庭の上水道の蛇口に付けるタイプは、
この方法のものが多いようです。
フィルターに目詰まりが有れば、
蛇口の水の勢いは弱くなるはずなのですが…
皆さまのご家庭の水道の水の勢いはどうでしょうか?
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