【限りある水を大切に使う工夫】 吉田 省司 先生 健康耳寄り情報 Vol.61

その昔、
洗濯といえば井戸の周りや水路の脇でタライや洗濯板で、
すべて手洗いでした。
井戸を中心とした生活水が、
人々の生活を支えていました。
 
やがて、
水道が各家庭に来るようになって、
洗濯も二層式の洗濯機にお世話になり、
水の使用量も増え…
今では、
全自動洗濯機を使うことで、
時間を気にせず、
いつでも洗濯をすることができます。
1日に、何回も洗濯する家もあり、
水の使用量はさらに増えています。
 
トイレも水洗になり、
ウォシュレット付きで、
さらに水の使用量は増え続けています。
お風呂も時間に関係なく入りますし、
朝シャンの人も増えています。
 
このような近代化と共に、
大量の生活排水が下水道へと流れ込みます。
下水は、直接河川を汚すことはありませんが、
いくら立派な下水処理場があっても、
一度使った水は元には戻りません。
膨大な量の生活排水は、
ある程度の基準値で川や湖に流れ込み、
これが間接的に、自然を汚していることになります。
 
台所やお風呂場から、
目の前の排水が姿を消す現代の下水の仕組みは、
汚いものが見えなくなる事で、気になりません!
 
最初にも書きました「その昔」の、
下水も無かった時代では、
どこの家庭でも排水には気を使って、
台所の流しに出る、汁物や油、お米のとぎ汁を、
無造作に流すことはしませんでした。
 
自分の家の周囲や町内に、
異臭がしたりハエなどが発生して、
衛生上も良くない状態になる事を知っていましたから、
生ごみは最小限に抑え土に返し、
肥料などにする工夫もしてきました。
 
そして。
その頃の都会を流れる川は、きれいだったのです。
 
下水道の普及が、
水道水の質を落とし、
大量の塩素による、
美味しくない水道水にしたことにもなります。
 
ミネラルの力を借りながら、
自分たちの生活を今一度見直して、
身体に必要な水を、
心配しないで無意識レベルで飲めるようにしていきましょう!
 
神田下水