【ミネラル『鉱物』科学的認識】 吉田 省司 先生 健康耳寄り情報 Vol.17

「植物ミネラル」と「鉱物ミネラル」
 
 
タンパク質・炭水化物・脂質・ビタミン
ミネラル・食物繊維・ファイトケミカル(抗酸化物質)
の、7大栄養素の中の生体ミネラルは、
「鉱物ミネラル」に属します。
 
「植物ミネラル」だから、体に安全で安心と言われたことがありませんか?
 
植物は、
根の先から《根酸》という強い酸性物質を出して、
鉱物(石)を溶かし、
土中のバクテリアの協力を得ながら、
鉱物の中の必要なミネラルだけを吸収して育ちます。
 
例えば、
ホウレンソウは、鉄分を吸収することが得意です。
紅茶にはマンガンの元素が多く含まれ、
リンゴはカリウムを吸収します。
 
その吸収した植物から、抽出または絞ったものや加工したものを、
「植物ミネラル」と世間では言います。
 
「植物ミネラル」の中でも馴染みのあるものは、
『青汁』とか、市販の『野菜ジュース』に含まれているものです。
 
また、
数千万年前の地層の植物化石から抽出したものを、「植物由来のミネラル」と言う会社がありますが…

これは「鉱物ミネラル」です。
 
ミネラルは、数千万年前の古い元素も、新しい元素も、同じ元素記号で表します。
もともとの意味を考えてみれば。
ミネラルの語源は、
ギリシャ語の《鉱山》Minera(ミネーラ)から来ています。
 
つまり、
ミネラルとは、鉱山を構成する鉱物から由来した言葉であって。
鉱山の表面に生えている植物を指した言葉ではないのです。
 
「鉱物ミネラル」は。
その名の由来通り100%のミネラル(鉱物)成分であり、
全ての生物や生命を育てる大元となっているものです。
 
植物も、動物も、魚貝類も、
みんな地球の大地の「鉱物ミネラル」を、さまざまな方法で吸収して生きています。
 
『鉱物=ミネラル』の科学的認識が必要です
「植物ミネラル」とは、人がイメージで作り出した《造語》だと言ってもいいでしょう。
 
抽出法や由来がどうであれ、
カルシウムの元素記号は「Ca」、
ナトリウムの元素記号は「Na」、
マグネシウムの元素記号は「Mg」です。
 
植物ミネラルと言っても、
「鉱物ミネラル」の成分・要素である元素なのです。
断面層