【血液の流れを早くする】 吉田 省司 先生 健康耳寄り情報 Vol.81

5つの栄養素が、毛細血管の流れを変える!
 
高血圧について書かれている本には、
食事の項目に、必ず「減塩」が取りざたされています。
減塩も大事でしょうが、
ミネラルのナトリウムとカリウムの関係や、
血管の力を高めて末梢血管を開放してくれる成分を摂取することも大事です。
 
EPA・リコピン・LTP・GABA・ケルセチン
この5つ栄養成分が末梢血管を開放します。
 
・EPA(エイコサペンタエン酸)
イワシ、サバなどの青魚に多く含まれる油
(オメガ3系脂肪酸)です。
EPAは、末梢血管をしなやかにし、
血流を良くしてくれる働きがあります。
EPAは、血小板の活性化を防ぎ、
血管に生じる炎症を抑える作用によって、
動脈硬化の進行を防ぐことに役立つことが分かっています。
 
・リコピン
トマトに多く含まれる赤い色素です。
非常に強い抗酸化作用を持っています。
その効力は、
β-カロテンの2倍以上、
ビタミンEの約100倍ともいわれます。
この抗酸化作用が、
血管内皮細胞の硬化を防ぎ、血流も良くします。
スイカ・柿・あんず・パパイヤ
マンゴー・ニンジン・・・
などにも多く含まれています。
 
・LTP(ラクトトリペプチド)
アミノ酸が3個つながったもので、
乳タンパク由来の成分です。
動脈硬化を防ぎ、
血圧上昇を抑える効果があることで注目されています。
また、血管内皮細胞を正常に保ちます。
筑波大学の研究では、
脳の活性化や認知症の予防に効果的という結果もあります。
チーズ(ブルーチーズやゴーダチーズ)
米麹
などに多く含まれます。
 
・GABA(ギャバ)
ギャバ=γ-アミノ酪酸は、アミノ酸の一種です。
ストレスをやわらげ、リラックス作用があります。
GABAには、
副交感神経を優位にして交感神経をしずめ、
血管を収縮させる神経伝達物質(ノルアドレナリン)
を抑制する作用があります。
トマト・お茶・大豆・きのこ類・発芽玄米
などに多く含まれています。
 
・ケルセチン
野菜や果物に含まれているフラボノイドの一種です。
フラボノイドは、
植物が厳しい環境や外敵から身を守るために作り出したと考えられている、
ポリフェノールの一種です。
抗酸化作用を有し、
血管内皮細胞の酸化によるダメージを防ぎます。
玉ねぎ・アスパラガス・お茶に多く含まれています。
 
トマト